これ、映画の原作本だと思って、手に取ったんですが、映画のノベライズなのですね。著者の真保氏は映画の脚本にかかわっていたのだとか。そうなんだ。
映画化されたのとは別に、真保氏が気に入ってたプロットをノベライズしたのだそうです。だから映画とは違う点もたくさんあるのだそうで。でも映画を念頭においているだけあって、しょっぱなからぐいぐい引き込まれる展開が続きます。飛ばしすぎて後半冗長になるのかと心配したくらい。
が、そんな心配は杞憂で、とにかく久しぶりに一気読み。面白かったです。
展開は早いし、どんどんでかくなるし、邦人の誘拐の話だとばかり思ってたら、実は・・・という持っていきかたがさすが真保氏だと思いました。そういや、ホワイトアウトも真保さんのだったっけ。
ただまあ、一外交官にしては、主人公の黒田康作くんがカッコよすぎなんだけどね。んなわけないだろーって思っちゃいますよ。こういう外交官がホントにいたらねー。真保さんってば、大使館員の書き方が上手い。こういう小役人根性の人たちって、いっぱいいるだろな(笑)
もっと気の利いた感想を、と思ったんだけれど、言葉が出てきません。面白かったのは面白かったんだけど、たとえば、チェチェン紛争にしても、私は共感できるほど知らない。知らないで、のほほんとこの本を面白いと言ってしまってはいけないんだろうな、とちらりと反省もこめておきます。
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